眼と栄養(1)

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《2005》北海道懇話会講演
眼と栄養 ―サプリメントってどうなんだろう―

   ポシュロムジャパン栄養士 吉田京子先生

     
 
【加齢による眼の病気】
 
 私たちは年齢を重ねるごとに体の中にいろいろな変化がおきてきます。本日は特に眼に関して老化による眼の病気とその予防の重要性について、栄養の観点からお話を致します。

 まず初めに年齢と共にかかりやすくなる眼の病気はどんなものがあるのか、そして何故その病気は年齢と共にかかりやすくなるのかという原因について、またそれを予防するためにはどのようなことをすればいいのか、栄養の観点からお話したいと思います。

 皆さんあまり意識をしていないと思いますが、他の臓器と同様に眼も普段の食事や栄養と深いかかわりがあるということを今日のお話から感じ取っていただければと思っています。

 眼はカメラに例えられますが、カメラでいうレンズは水晶体、フィルムは網膜にあたります。網膜というのは眼の一番奥にあって、光の像を写し出す部分です。網膜の中心には「おうはん」という部分があります。黄色の「黄」と斑点の「斑」という字を書きますが、この場所はものを見るために大変重要なところです。

 カメラはレンズを通ってフィルムに写し出されてそれを現像すると写真になりますが、私達の眼というのは光が水晶体を通って眼の奥にある網膜に像を作り、その情報が視神経を通って脳に伝わって映像として捕らえられるのです。

 このようにして私達はものを見ているので、この中のどこかの部分で異常が生じると眼の病気になるというわけです。

 では実際に年齢と共にかかりやすくなる眼の病気についてお話します。老化に伴う眼の病気というと、まず老眼を思い浮かべる方が多いと思いますが、老眼というのは、年齢と共にものをみる時の焦点があわせにくくなって、近くのものが見えにくくなる現象です。個人差はありますが、年齢と共に誰にでもおこることなので、病気の一つとしては数えられません。

 老化に伴う眼の病気として二つの病気についてお話します。

 まず最初に80歳以上では、ほぼ全員の人がかかるといわれる白内障です。白内障は眼の中でレンズの役目をしている水晶体の病気です。水晶体は透明な蛋白質でできているのですが、年齢と共に硬くなったり、白く濁ってきたりします。こうなるとどのような症状があらわれるかといいますと、カメラのレンズが曇っていると出来上がった写真がぼやけてしまうように、ものを見ると霞んだり、もやがかかったようになります。

 水晶体の濁り方によっては、外から入った光が乱反射してまぶしく感じたり、ものが二重にも三重にも見えるという現象もおこります。白内障は進行しても痛みはありませんが、視力が低下していきます。この視力の低下が生活に支障をきたすようになったら、手術をして濁った水晶体を取り出し、人工の眼内レンズを入れることによって視力を回復させることができます。

 この白内障は症状の軽いものまで含めると日本人の50歳代では約半数の5,60%、60歳代では70%、80歳代では90%以上にかかるともいわれるくらい多い病気です。

 次は加齢黄斑変性についてです。
白内障に比べるとあまり聞きなれない病名かと思いますが、字をみておわかりのように年齢を重ねることによって「黄斑」という、ものを見るのにとても大切な部分に異常が起こる病気です。黄斑部は層になっていて、このなかには見るための細胞である視細胞がたくさん集まっています。ここに老廃物がたまったり、破れやすい血管が新たにできてしまったりすることによっておこります。

 この病気になるとどのような症状があらわれるかといいますと、ものを見るための大切な部分に異常が起こるために、真ん中の部分がゆがんで見えたり、老廃物や血管が邪魔になって薄暗くなったり、もっと進んでくると中心部が黒く欠けてしまったりという症状があらわれます。見ようとするところが見えなくなってくる病気で、この病気も痛みもなく進行していきます。

 片方の眼にこのような症状があっても反対側の眼が補ってしまって、かなり症状が進んでも気が付かないということがあります。さらに片方の眼がなると反対側の眼もかかりやすいとも言われています。この病気は欧米では65歳以上の中途失明の原因の第1位となっています。日本でも最近の高齢化や食生活の欧米化に伴い、増えている病気の一つでもあります。

 ここまでの話で皆さんにぜひ知っておいて欲しいことは、まず年齢を重ねることによっておきる眼の病気があるということ、そして今までと見え方に変化があったら早めに眼科を受診することを心がけて欲しいということです。
 

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