西山先生を囲んで

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2002年総会グループディスカッション
「西山功一先生を囲んで」 司会: 堀池眞輔
【黄斑変性症の薬】
 私は黄斑変性症でカリクレインという薬を処方されていますが。
 あなたのご病気は黄斑変性症というのですが、さっき山本先生も(講演で)お話されていたように、サプリメントとしては取り上げられているものもありますが、本当に効く薬はまだ無いという状態です。カリクレインというのは循環を改善するお薬ですから、飲まないより飲んだほうがいいでしょう。これを飲むと症状がすすまないとか、よくなるというところまではいっていません。黄斑変性症の特効薬は残念ながら現在はありません。
【自内障手術後霞む】
 私は昭和56年に右眼の網膜剥離が、手遅れで失明しました。左眼は高度近視で網膜に孔が開き、光凝固の手術をしました。その後、老人性の白内障が進んで、去年4月に手術をして、視力は0.8まで回復しましたが、それも束の間で、だんだん霧がかかるみたいにはっきりしなくなりました。今は強いレンズを入れても0.1です。手術した先生は原因がよく分からないというのですが。
 手術して初めはよく見えたのに半年とか一年のうちにだんだん霞んでくるということですね。強度近視で、眼内レンズは入っていないということですが、手術の前に眼軸を計ってレンズを入れなくとも視力が出るということで入れなかったのでしょう。

 ところで、手術の方法は、二通りあって、袋を残して水晶体の混濁を取る方法と袋ごと取る方法とがあります。袋を一緒に取る手術だとあとはきれいになるのですが、袋を残して取る手術では、濁りだけ取ると残った袋が半年もしてまた少し濁ってくる場合があります。後発白内障といって、もしそれでしたら、レーザー光線を当てて袋を破るとまた見える可能性があります。ところが袋をとってしまう手術だったとすると、眼底網膜に何か変化が起きていると考えられます。

 この場合眼圧も問題ですが、それが普通だとすると、網脈絡膜萎縮といって、眼底が通常より白っぽくなっていると考えられます。この場合は網膜が普通の人より弱いので、新生血管黄斑症といって、物を見る中心が出血しやすいという病気も考えられます。とにかく後発白内障か、近視から来る黄斑変性が後ろに隠れているとなかなか難しいことになります。

 一度診察してみないとわかりませんが、後発白内障でレーザーを当てると霞はかなり取れます。ただこの場合もう片方が網膜剥離だったということで、ひょっとして網膜剥離を起こすかもしれません。それで先生も躊躇されているかもしれませんね。診察を別に受けてみましょう。

【ハードかソフトかに悩む】
 一昨年、左眼が網膜剥離、それも黄斑部の部分まで剥がれているといわれました。手術して水晶体もとり、順調です。ただ水晶体がないので、コンタクトについて伺いたいのですが、担当してくれた先生は別の病院に移られ、そこへ行くと「ハードのレンズでいいです」といわれ、初めに診てもらった先生には「ハードはもうないからソフトに」といわれます。どっちを選択するか悩んでいます。
 ハードがないというのはおかしいですね。ハードレンズもソフトレンズもまだどちらもあります。あとは眼の度数とか、角膜の状態にも依りますが、あなたはまだお若いですから、装着が簡単にご自分でできるハードを選ばれたらどうでしょう。右目には網膜剥離があってレーザーで治療後はハードのレンズを入れているのですから、左もハードで問題ないと思います。
【コンタクトを使わないと】
 今コンタクトレンズを入れていないので、このまましない状態を続けるとどうなるでしょうか。
 しないでいると、ぼやっとしか見えていないわけですよ。そうすると、外斜視といって眼が外を向く可能性が出てきます。やはりコンタクトを使ってしっかり物を見る訓練をしておかないと、眼は外を向いていってしまいます。
【歪んで見える】
 コンタクトを入れていても物が歪んでみえるんですが。
 歪むのは水晶体がないせいではなくて、先刻、桜庭先生が(講演で)お話しておられた黄斑上膜症の可能性がありますし、網膜剥離の時に黄斑部ぎりぎりまで剥がれていて、手術した時点で少し歪んで黄斑部がくっついている可能性がありますね。黄斑上膜があってのことならこの膜を外してもらったらいいのです。

<司会者>セカンドオピニオンの時代ですから、先生の病院で診ていただいてもいいでしよう。

<西山先生>私のところでしたら、私は月・火・金の午前は外来に出ていますから。今は病院もオープンしたてであまりお待たせしないでしょう。

西山先生の診察を受けられる病院 : 東京臨海病院
                    
 東京都江戸川区臨海町1142
                        TEL 03-5605-8811

【以前のカルテは必要か】
 そういう時に今までの病院のカルテは必要でしょうか。
 カルテはあれば理想ですが、前の病院に言い難いときはフラリとこられても全くかまいません。どういう手術をしたか凡そのことをいっていたたければ、あとは診ればわかりますから。
【二重に見えるときがある】
 私は平成9年の11月に最初の剥離の手術をしました。近くの病院でやり、手術後、うつ伏せで寝ている方法です。それからまもなくまた剥がれて、今度は窪野先生に診てもらい、大橋病院で、バックリングで手術をしました。そのすぐ後はまっすぐ歩いているつもりが曲がったり、最近はまっすぐテレビを観ているときはいいのですが、横から見ると二重に見えたりといった事が起こります。
 バックリングの手術ではどうしてもこういった複視が出る方は少なくないのです。どっかを見たときに二つに見えるといったことですね。あまりひどいときは、バックリングで当てた当て物を外してしまうといった方法もあります。手術してしばらくたつと、術後が安定しますから。外しても大丈夫なわけです。

 しかしなかなか百パーセント元へ戻るということは望めません。あなたがあまり不自由でなければそのままではどうですか。また有難いことに、人は時と共に憤れることもあり、手術で辛い思いをするのも大変ですしね。

【再発の心配】
 私は19年前に網膜剥離を発症して、両眼とも手術しました。左は特に黄斑部まで剥がれていたということで、歪みが残っています。視力も両眼で矯正して、1.0、半年に一度は定期検診もうけて、とりあえずは大丈夫なのです。心配はこれから歳を取っていくに従い、手術の跡は変化しないものでしょうか。また裂孔原性網膜剥離が年をとると起こりやすいのではないかということです。
 19年前にどういう手術を受けられたか、まだお若い頃だったので、病気の進み方もゆっくりだったと思います。これからまた剥離が起こる可能性もゼロとはいえません。しかし前の手術が輪状締結手術といって目の玉を縛るような手術なら、孔の開く確率は少し減っているでしょう。そして同じところが破れるということはなく、むしろ他のところが破れるという確率のほうが大きいです。

 しかし定期検査をしっかり受けられているようなので、早期発見で対処できると思います、もし見つかれば早いうちに押さえてしまえますね。しかしいつも気にされているのも生活が楽しくないと患いますので、定期検査で見つかったら治してもらえばいいぐらいの楽な気持ちでいたほうがいいと思いますよ。

【まぶたが下がってきた】
 平成10年に(東邦大学医学部付属)佐倉病院で剥離の手術を受けました。最近まぶたが下垂して、黒目にかかるのですが。
 眼瞼下垂というのは網膜剥離とは全く別のものです。これは鬱陶しくてたまらないようでしたら、眼瞼を引き上げる手術はあります。手術で瞼を引き上げると世の中明るくなりますよ。

 そうでなくて、急激に起こった眼瞼下垂とか眼球運動障害は頭の中の血管に瘤ができたなんてことも考えられます。ある日突然起こった時は、急いで脳外科にいかれて、頭のCTスキャンなどを撮って調べてもらった方がいいのです。そうでなくて、時間をかけてゆっくり進んできた場合は老人性のものと考えられます。

【黒目の周囲が自くなった】
 私の主人は今72歳、綱膜剥離で、片方は手術、片方はレーザー光線で治療してもらいました。手術したほうはいいのですが、今片方の黒目の回りが白くなってきていますが、白内障でしょうか。
 黒目の回りが白くなるのは老人環といって角膜の周囲に白いリングが出てきますが、これは加齢の所為で白内障ではありません。白内障は光を当ててみると瞳の中が真っ白く見えるのですが、それではなく老人環といって悪いものではありませんのでご心配なく。

【散瞳検査は何回しても大丈夫か】
 私は生まれながらの強度近視です。両眼とも白内障手術を受けていますが、剥離の危険があるというのでたびたび、散瞳して検査しています。何度も散瞳しても大丈夫なのですか。
 散瞳検査は急性の緑内障の発作を起こすタイプの目でなければ何回しても大丈夫です。そのタイプの目は診ればわかるので、その場合はレーザーで茶目に穴を開けてから散瞳というふうにします。
【その他】
 硝子体手術を受けて一年たってもまだ目が赤いのですが。
 硝子体手術に入るときは黒目と白目の境から凡そ3ミリか4ミリのところに1ミリの孔を三つあけてから手術に入ります。終わったらそこを縫うのですが、ナイロン糸か、または自然に吸収する糸を使います。自然吸収の糸ではしばらく赤みが強く残るが、その後自然にとれてしまいます。ナイロンの場合刺激は余りないのですが、糸先がピント立っていると、そこがいつまでも赤いことがあります。
 水晶体をとってしまうとどうも前は見えないし、見える範囲が狭いのですが。
 白内障の手術をするとある距離にピントが限られてしまいます。近視が強くて、水晶体をとってもまだマイナス3.4度の近視が残っているというのは、その前はうんと強い近視だったのでしょう。その場合軽い度数の眼鏡をかけると見やすくなるかもしれません。自分で納得いくまで、先生と相談して眼鏡の度数を選んで作ってください。
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