山本先生を囲んで

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2002年総会グループディスカッション
「山本修一先生を囲んで」 司会: 桜井 啓子
【白内障手術の時期】
 8年前に左眼の網膜剥離と白内障の手術をしました。右眼も白内障になっていたのですが、個人的には不便を感じていませんでした。

 主治医からはそろそろ手術をした方がいいと言われていますが拒否した場合、合併症が出ることがあるのでしょうか。視力は両眼とも0.4です。

 だったらやらなくていいのではないかと思います。白内障も他の手術と同じ様に、手術をやる方にすれば早い時期に行う程簡単に済みます。進行すれば白内障も硬くなり、超音波で砕くのも時間がかかります。時問が長くなれば、それに伴う合併症も起きやすくなります。

 ただ手術の方法がかなり完成し洗練化されているので、ある一定以上の腕を持った医者が手術すれば何の問題もないのですが。例えばこれが視力が0.1を切るようなものすごく進行した白内障になるとリスクは上がりますが、そうでなければ最終的にはご自分が決めればいいと思います。

 例えばタクシーの運転手なら、1.0を切っても私は手術をします。視力の問題だけでなく、濁りがあり、ご本人が眩しいとか見ずらいなど、不便かどうかでお決めになればいいと思います。

【若い世代への注意点】
 両目の綱膜剥離の手術をして(山本先生にお世話になって)5年くらいになります。普段、目が疲れた時は市販の目薬を使っていいものでしょうか。それと、若い世代への注意点はありますか。
 まず、片眼が0.2くらいだったと思いますが、片眼で見ていてハンデイがどうしてもあるので、疲れると患います。市販の目薬で気持ちよくなるならつけてもいいです。つけた時にスキッとするように、メントールが入っていたり、防腐剤が入っているので、人によってはアレルギーを起こす場合もありますので、多くつけない方がいいかもしれません。

 歳を取ってからの老人性黄班変性などの予防がこれから一番問題になってきます。今後は遺伝的なスクリーニングができてきますが、若い時に日光にあたったり、脂肪摂取が多かったり、要するにどちらかというと欧米型の生活を送っている人がなり易いようです。

 特に30代、40代の日光の浴び方が影響してくるというデータがあります。このような問題は、まだ何を注意しなくてはならないというようなことはないと患いますが、最近の食生活の乱れが今後20年、30年経づた時にはね返ってくるのは間違いないでしょう。

【 術後、目がゴ日ゴロする】
 2年7ヶ月前に東邦大佐倉病院で網膜剥離の手術をしました。経過は、視力が手術前と同じくらいに回復してきているので比較的良好ですが、一週問前から目がゴ回ゴ日し始めて重くなってきました。

 おととい病院に行きましたら、埋めたシリコンが浮き上がってきているということでした。あまり気にはならないんですが痛いような気もします。シリコンを取り出した方がいいか先生に相談するように言われています。それと、UVカットというのでしょうか、紫外線除けをした方がいいでしょうか。

 バックルの質問に関して、もう2年7ヶ月経っているのであれば、シリコンのあて物は取ってしまっても網膜剥離には全然影響が出ません。表面を覆っている結膜が薄い膜なので、瞬きで擦れると結膜に穴が空いて糸が露出するのです。そこから徽菌が入る恐れがありますのでタィミングをみて取ってもいいでしょう。

 紫外線に関しては、確実に紫外線をカット出来るのなら、しないよりはした方が良いと思います。目にとっては紫外線は何もいいことはありません。翼状片も紫外線で出てきますし、白内障も促進因子になりますし、網膜にとっても極めて有害です。

 正常な眼は水晶体でかなり吸収されるのですが、眼の奥に紫外線が届かない方がいいに決まっています。ただ、レンズの色が濃ければ良いというのではないので、紫外線の透過率を確認されて下さい。
【正常眼圧緑内障】
 子供の頃から強い近視があって、いつか何かあるのではないかと思っていました。昭和62年頃、目の中に光を感じ、その時に光凝固をしました。その後、駅のホームで反対側にいる人を見ていると、上半身だけが見えたり下半身だけが見たりするので病院に行きました。

 眼圧は低いのですが、正常眼圧緑内障ということで視野が少しずつ欠けてきました。視力は、今は、右が0.3、左が0.7です。明るい屋外では、紫外線カットをしないと地面がガラスかダイヤモンドを散りばめたようにキラキラします。医師には硝子体剥離と言われましたが、蜘蛛の巣のようなものがあっちに行ったりこっちに行ったりするのも見えるので、これ以上悪くならないように何か良いお知恵はないかと思いまして来ました。

 現在は、ビタミンEとメチコバール、血管を広げる薬を1日2回、目薬はミケランの5%を朝晩使っています。それと白内障もあると言われ、両眼に光凝固もしているのですが。

 病気が三つ出ましたので整理したいと思います。
まず網膜剥離系の問題。両眼ともレーザーされているということなので後で悪さをするという心配はないと思います。飛蚊症については硝子体の混濁ですから残らざるをえないのですが剥離の心配はないと思います。

 一番の問題は正常眼圧緑内障です。私の病院では緑内障の専門家がいないので私が診ているのですが、眼圧の高い低いはあまり目安にならないのです。眼圧が高くても視野が悪くならなければいいわけです。「自分の目で歩いて渡ろう三途の川」というのが目標なんですね。

 要するに、緑内障というのはどう上手くコントロールして。もやっぱり視野は少しずつ悪くなっていくのです。それが三途の川の手前で墜落するか、川の向こう側までもっていけるかということで、理想的には水平飛行なのですが、それが無理でもなるべく水平に近いかたちにもっていくということ。

 私達のところでは視野欠損の進行阻止を目標にしていきます。仮に眼圧が21とか22であっても(視野欠損が)進んでいくようであれば眼圧を10とか9のもっと低いところへもっていくということです。かなり沢山の飲み薬が出ているようですが、ドクターも十分に考えて薬を出していると思います。

 私の患者さんでも眼圧を10まで下げているのにもかかわらず視野(欠損)が進んでいく方がいるんです。それがどうして起こるのか解らないので、当然のことながらどうしたら止められるのかが解ってない状態です。

 ですから神経保護のビタミン剤と血管拡張の薬で神経の血流を維持しようとする方法は間違いなく、もし私が主治医で、患者さんの視野欠損が進んでくるなら、視野検査のデータによりますが、更に目薬を増やしても眼圧を下げる方法をねらうと思います。

 白内障の手術に関しては全く問題ないと思います。眼圧の高い緑内障では、白内障の手術によって眼圧が上がったり下がったりしますが、正常眼圧の場合は、眼圧のコントロールがつかないというような問題はないと思います。

 もともと近視が強い眼は視神経が弱い生言われました。
 強度近視はもともと視神経に対しストレスがかかっています。視神経は、眼の裏側では太い束ですが眼の中に入ると蜘蛛の糸より細い線となって眼の中に散らばりますから、圧力や血流の変化に対して非常に弱く、近眼の強い人は目玉が引っ張られますから、その繊維に対してのストレスがより高くなります。
【網膜剥離の予防】
 ホームページを見てこの会に来ました。1ヶ月半前に左眼の網膜剥離の手術をしました。まだ人ごみの中を歩いたり文章を読むのが辛い感じです。私は今40歳ですが、28歳の時に同じ眼の網膜剥離をやっております。理由はお察しのとおり強度近視です。私がお伺いしたいのは再発防止についてです。

 ホームページにも、今のところ原因がつきとめられないので細心の注意をとありますがこれがよく分からないのです。2年前から毎日目の中にアメーバのようなものが見えます。これを警告として毎日気をつけていますが、今年も1月と3月に検診をしていながら5月に網膜剥離になりました。定期的に検診をしていても剥離になったのでどうしたらいいのかというのが一番の関心事です。

 結論から申し上げますと、おかしかったらすぐ検診にいく、それしかないのです。ですから定期的検診をしていてもそれで安心というわけではないのです。

 今問題なのは、網膜剥離にならないまでも穴があいていたらどうするかということです。一般的にはレーザー光線といわれていますが、本当にレーザーをして綱膜剥離にならないかは何もデータがないのです。もともと穴が空いていても剥離にならない穴というのがいくらでもあります。

 ですから、何よりも症状があった時にすぐに診てもらうのが最高の予防であることは間違いありません。それ以外に、高度近視の人は目に強い衝撃を与えないという予防法がありますが。多分28歳の時と40歳の時とでは網膜剥離の出来方が違うと思います。

 16歳の時にはどこかに変性があって穴があいたと思いますが、40歳の時は硝子体の老化現象によって別のところに穴があいたと思われます。網膜や硝子体の状態がどうなっているかということもありますが、今後はむしろ反対の目を十分ケアされて診断された方がいいと思います。

 だからといって、これをやっておけば絶対網膜剥離にならないということはありません。例えば、今日はこれだけ網膜の専門家がいますが、「こういう穴があいているので貴方はどうしますか。」と言うと皆意見が違うと思います。我々のようにかなりの確率で網膜剥離を治せる自信のある医師は、穴があいていてもいじらない方がいいと言います。ですから大事なことは、光視症や飛蚊症等自覚症状が出たら診てもらうことです。

【 網膜剥離の術後の注意点】
 手術をして1ヶ月半になりまして、主治医に出張してもいいと言われたのですがやはり疲れるので無理かと思っていますが。
 ケースバイケースです。手術が30分位で終わり上手くいって次の日退院してもいいケースもありますし、難しい手術で上手くいかず長引くこともあります。基本的にはその患者さんの眼の状態によりますが、手術をした医師本人が大丈夫だと言うなら大丈夫だと思います。
【 網膜手術とシリコンオイル】
 私は平成四年に1回手術をしましたが、その日に水が出てきてしまい翌日に2回目の手術をしました。その後良くなってきたと思いましたが、退院する前日にまた水が出てきてしまい3回目の手術をしました。

 またその後4回目の手術もしたのですが、1回目、2回目は空気を入れ、3回目は液体を入れ、4回目にはシリコンを入れました。2年後にシリコンをぬいて、今は液体が入っています。竹内先生の講演を聞きますと、液体が水分を吸収して眼球が変形するとありましたが。

 竹内先生がおっしゃっている硝子体のバルーンは少し意味合いが違います。手術の時にシリコンを入れる理由は、網膜がしっかりくっつくように入れるのです。

 上手く付けばご経験なさったようにシリコンを抜いてしまいます。なぜかというと、シリコンを3ヶ月以上入れっぱなしにすると、オイルそのものが細かい粒に分かれて眼の中のいろいろな組織に入り込んでしまいます。ひどい時は脳の中にも入ったという報告もあります。ガィドラインとしては3日経ったら抜くということです。

 竹内先生がおやりになろうとしているのはもっとひどい場合です。シリコンオイルを入れて網膜を付けた後抜くとまた網膜が変形してしまうという患者さんがいます。重症の網膜剥離や糖尿病性網膜症の場合目玉をいじっていくために眼の中に何か入れておかなくてはならないのです。

 水もガスもシリコンも或る一定の時間で限られていますので、長い時間眼の中に入れて眼球を維持するためのプロジェクトなのです。シリコンを抜くとまた網膜剥離が起きてしまうという患者さんのためのものです。

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