北海道懇話会 質疑応答

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2007<北海道懇話会 より>
「質疑応答」
   
回答:大塚眼科病院副院長 松下卓郎先生 
【加齢黄斑変性の診断】
 強度近視、緑内障があっても、加齢黄斑変性の診断はつくのでしょうか。
 勿論つきます。ただ強度近視の場合は、黄斑部に変化が来るので診断がつきにくいこともあります。

 一概には言えませんが、検査は多岐に亘って時間もかかります。ですから引地先生の診断を受けるときは朝一番に来て3時間くらいは覚悟してください。できるだけ時間の余裕をもってきてください。

【網膜剥離と妊娠】
 33歳の娘のことですが、網膜剥離の手術をしてから5年たっています。現在妊娠5ヶ月ですが、今後どのようなことに注意したらよいでしょうか。
 おめでたいことです。現在産科に通院して順調なのですね。まず28歳のときの病気ということですので、きちんと治っているかということですが、現在5年立っているので、全く心配しなくともいいでしょう。若年者の網膜剥離の場合、1年経っていればほとんど大丈夫と考えています。

 実はある眼科医の娘が15で剥離になり、その時は必死で手術しましたが、現在では剥離をやったことも忘れているくらいです。しかし、その人が40歳とか、50歳の場合ば、やはりリスクのあることは事実ですから、治ったほうの目が他方に比べてリスクが高いとは思います、しかし若年者の場合はリスクが高いとは思えません。ただ何か他に心配な要素があるかどうか、手術された先生におききになって何もなければお忘れになっよいと思います。
【高齢者の眼の病気】
 84歳の女性です。過去網膜剥離と白内障の両眼手術をに終わっています、高齢でもあますので目の健康維持、これからかかりやすい眼の病気があれば教えてください。
 一般的に高齢の方の場合、網膜剥離がきちんと治っていて、手術がきちんとなされていれば、とりあえず、リスクはない、白内障の手術がしてあるからといって、その後問題なければ自分は健康体とお考えください。しかし、これから気をつける病気と言えば、引地先生の講義された加齢黄斑変性にならないとは限らないので、何に注意するかと言えば歪みでしょうか。

 歪みを調べる場合、必ず片方ずつの眼で見てください。両目で見たのでは、なかなか気付きませんから、片目ずつで見ることが大切です。2週間に1回ぐらいでどうでしょうか。そういえば眼科に必ず障子の絵があって、「歪んでみえるあなたは病気です」と言うポスターが貼ってあります。患者さんで気づいた方がおられて聞いてこられました。橋の絵でもそうですが、これが少しおかしいと思った方は、初期に助けてもらえるかもしれませんから、手遅れにならないうちに気づいてください。

 それから緑内障は一応注意すべきですから、定期的に眼圧を測ってください。白内障の手術はなさっていますから、後発白内障、(ご存知でしょうか)白内障のあとで眼内レンズを支えている膜が少し濁ってくることがありますから、これも定期的に診てもらっていればすぐわかることですから。チェックしてもらえるでしょう。特別心配なことはないので、考え過ぎず健康にお暮らしになれば結構じゃないでしょうか。
【残った点眼薬】
 白内障の手術をして3ヶ月経ちました。術前に点眼していた薬が大量にあまっています。今後目が疲れたとき眼が乾燥したときなどに点眼してもいいでしょうか。
 なかなかいい質問ですね。よく診察の度に、前のが残っているうちに次のを貰ってしまうということでこういう結果もあるでしょう。目薬は眼性疲労にきくビタミン薬と、白内障の進行を遅らせるために2種類ぐらい処方されていると思います。まあ作用として今の眼に悪く働くことはないでしょう。点眼しても悪さはしないでしょう。

 おっしゃるように目が乾燥したときなどに水と同じぐらいに考えていいかということで、いいと思います。ただ目薬には防腐剤などいろいろはいっていますので、水とは違います。かぶれたり、雑菌が入ったりしてるかもしれないので、古くなった点眼薬は使わないほうがいいかもしれません。そこのところも考えてみてください。

【視力障害が起きたら】
 父が近日中に白内障の手術を受けることになっていますが、万が一成功せず高度の視力障害が残るようなことがあったら再手術は可能か、対処法をおききしたいのです。
 この質問もよくわかります。白内障の手術を引き受ける前に万が一失明するかもしれないと言います。患者さんを驚かします。

 今の世の中、白内障の手術は安直に行われていますが、客観的に言って、白内障の手術が成功するかしないか、近ごろ私どもの病院で、年間2,000近くやっていますが、高度の視力障害を起こして手がつけられなくなったということはありません。今まで長い間私が行った手術では、感染症を起こして視力の低下した方と、失明した方と二人います。万が一成功しないということは心配しないといけないのですが、頻度としては低いので、そこまでの心配は考えすぎのような気がします。

 ですから元気を出して手術に向かわれたほうがより良い結果を得られるのではないかと思います。勿論手術ですから、小さなトラブルは起こります。しかしそれにも対処できますので、ほとんど大きなトラブルはありません。再手術が可能かどうかは起きたトラブルにもよりますので、一概にはお応えできません。ここにお集りの方も何人か白内障の手術を受けた方がおられると思いますが、みんな何とか無事に終わっていると思われますよ。
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