2012年関西懇話会グループディスカッション

ホーム お知らせ 友の会とは? Q&A 講演録 協力医訪問

2012年 関西懇話会「グループデッィスカッション」
   
 回答:南眼科院長 南 政宏先生
《パックルに悩む》
  交通事故が原因で右眼視力ゼロ、左眼は1986年バックリング手術、2011年7月網膜剥離で硝子体手術をやり、視力0.6 近くまで回復しました。

 その時白内障手術を一緒にやったのですが、室内の照明でも屋外でも、眩しいです。春頃から瞼に違和感があり膨らんでいて、眼が充血するので、近医の先生に診ていただいたら、以前の残っているバックルのシリコンが、違和感をもたらしているのでは、という事でした。

 残っている眼を大事にしたいのですが、今後、バックリングが悪さをしないか、心配です。

  バックルの素材と、どういうふうに巻いてあるかによるのですが。やはり長期に経過して、位置がズレてくるというのは、眼としては排除しようと働きますので、どうしても外に押し出されてきます。或は、眼の皮の下の組織と素材が、部分的に癒着して、そっちに引っ張られて、充血を起こすなど色々な理由があると思います。

 眼を開けただけで、バックルが見える位置まできてしまう人もいます。そうなると眼がゴロゴロするとか、充血して、炎症を起こし、腫れて痛みも出て再診されるケースもあります。バックルの長期経過の一つの合併症と言っていいかどうか分からないのですが、症状としては割に経験することです。

 出来れば極力さわりたくないという所で、特にご本人に自覚症状がなくて、眼に悪さをしないようでしたら、例えば充血した時は、炎症止めの薬を使って治るなら、そのまま様子を見ていたら良いでしょう。

 但し、なんとも言えない重い様な非常に鬱陶しい痛みとも言えない、何かが挟まっている感じが続いて、気分が悪いとか、直接的に痛いとか、異物感が続く等、ご本人の訴えが強い場合はバックルを抜いてしまいます。表に出てきているのは、ちょっと眼の皮を切らないといけないのですが、大抵の場合は、そんなに苦労しないで取れることが多いです。

 但し、最初の手術がどういう手術で、どうなっているかによるので、一概には言えませんが、抜いてしまうという選択肢もあります。今後、悪さをするかと言うと、眼の皮が薄くなって、突き破って出て来ることもあります。バックル素材そのものが表面に顔を出す、こうなると抜かないと、そこからバイ菌が付いて、眼の奥のほうにバイ菌 が感染していく(バックル感染)というのが時々有ります。

 当然筋肉が眼の周りに付いているのですが、その筋肉を押さえない位置にバックルを持って行ったり、筋肉の位置関係でバックルが置けなくて、硝子体手術になる事もあります。

 バックルは筋肉の下を通しているのですが、位置ズレを起こした時に、筋肉とバックルが邪魔をして、眼の動きが悪くなったりする場合があります。それが眼球運動障害になります。幸か不幸か片眼が見えていないのは不幸なのかもしれませんが、両眼で見て、片方の眼が動くので、物が二重に見える複視と言い、右眼と左眼が違う方向を向いていると景色がダブって見えます。

 眼球運動障害を起こすと、全部ダブって歩けなくなります。そうなるとバックルを抜いて筋肉をちゃんと動くようにしないといけません。右眼が見えなくて片眼であれば、そういう複視という症状は起こしません。そういう意味では、若干 、眼球運動障害が残っても、ご本人に自覚が無ければそのままでも良いかもしれません。

 バックルが奥にあるケースでは、がっちり癒着して埋まっていて、取るのに苦労することもあります。飛び出している場合はすぐそこにあるので、やり易いケースが多いです。

 剥離の手術後は、一般的に術後3ケ月、6ケ月以内が90%以上で、半年以上経って起こしてくるのは1割以下です。硝子体手術は網膜剥離だけでなく、他の病気(黄斑パッカー、糖尿病等)に対してもします。眼の中を触ることによって網膜剥離を誘発することがあります。

 それも半年以内に起こらなければ、まずは大丈夫だと思っていただいて良いと思います。白内障は視力より眩しさで、手術して欲しいというケースも多いです。

 眼内レンズは特有の眩しさがあると言われています。特に昼間は術後サングラスを積極的にお薦めしています。最近はご高齢の方が、白内障の術後サングラスを掛けられることが多いです。

 夜間の眩しさは、例えば車のヘッドライト、街灯が眩しいとか、夜間グレアと言いますが、光に対して独特の眩しさがあり、網膜の病気をされた方、糖尿病の方は、眩しいとおっしゃる方は多いです。室内では偏光レンズが良いようです。詳しい事は主治医の先生にご相談下さい。

《目のレンズ》
 右眼はだめになって20年ぐらいになります。左眼は緑内障があるのですが、半年毎に診ていただいています。右眼に虹彩の入っているソフトコンタクトを付けているのですが、最近眼が痛かったり、目ヤニが出たり、ズレてきます。レンズを変えたらいいのか、このままでいいのか、右眼の違和感が心配です。
 定期的に診てもらって、作らなければいけません。メーカーでは2〜3年と言います。人にもよりますが、身体も変わりますので、違和感がある場合、一時的に眼のコンディションが悪いのか、コンタクトのフィッティングの問題なのか、それを見極めて、定期的に変えていく必要はあります。

 コンタクト外来で診て頂いているようなので、コンディションの問題だと思うのですが、多少使わない眼は痩せてきて、結膜の形も変わってくるので、そこからくるのでしょう。使ってない眼は、年齢と共に少し窪んでくるかも知れません。
《乱視が変わる》
 40代に左右2回ずつレーザーをしました。4年ぐらい前に右眼白内障手術して、後から左眼をしました。右眼はしょっちゅう涙が出て、乱視が酷く見難いです。

 左眼の視力は0.7ぐらいですが、右眼はその半分ぐらいに落ちて、左眼でカバーしていると言われましたが、再手術するほどでは無いということです。乱視が変わる度に、眼鏡を作り替えています。
 乱視が変わるというのが気になります。一般的に人間の身体ですから、多少乱視が変わっても不思議ではないのですが。白内障の手術前は、白内障の進行と共にどんどん度数が変わるのですが、手術後そんなに眼鏡を変えなければならないほど度数が変わるというのはちょっと考えにくいです。

 涙が溜まっていると、ウルウルして見えないわけだから、涙道が詰まっていれば手術しなければ通らないので、涙道の手術を考えてもいいのではないでしょうか。

 大阪回生病院の佐藤先生のところで、眼形成外科外来というのがあります。そこで涙道を含めた専門の医者を集めてやっているので、そこで検査してみて、どういう手術があるかわかりませんが、一昔前までは、骨に穴を開けて行うので、網膜剥離より大がかりな大手術でしたが、場所によっては、鼻の内視鏡で、大きな傷を開けずにつながる手術が、最近進化していますので、涙道専門医の受診をされて、簡単な手術でしたら、受けられるといいと思います。

 乱視のことは、他にデーターが無いと分からないのですが、白内障手術のあとに乱視は残るのですが、乱視を矯正しようと思ったら、レーシックをやらないといけませんが、最近は、乱視を矯正する眼内レンズが出てきています。

 保険の適用もできます。乱視を完全には無くせませんが、多少は矯正できます。手術のあとは変動しますが、一般的に3ケ月くらい経てば度数は安定して、眼鏡を変えなければならないほど度数がズレることは有りません。

 もう一回白内障手術というのは、後発白内障と言って、レンズを支える袋が濁ってくるので、レーザー治療で、1分も掛からない処置で元に戻ります。視力が落ちている原因が他にあるのか、データーを持っている主治医の先生に聞かれたら良いと思います。

NEXT BACK


Copyright(C) 2001-2017 網膜剥離友の会 All rights reserved.